糸原 健斗

糸原健斗は、優れたミート力と高い出塁能力を武器にする中距離ヒッターだ。2017年のプロ入り以来、阪神の内野の主力として活躍し、特に粘り強い打撃でチームの得点機を作る役割を担ってきた。2018年からは二塁手のレギュラーに定着し、2020年にはキャプテンとしてチームを牽引した実績もある。

糸原の打撃スタイルは、広角に打ち分けるミート力と高い選球眼を活かした出塁力にある。特にボールをよく見極める能力があり、四球を選ぶこともできるため、出塁率の高さが武器となる。パンチ力も持ち合わせており、長打こそ多くはないものの、得点圏での勝負強さを発揮する場面も多い。

ただし、近年は内野のポジション争いが激化し、出場機会が減少。スタメンとしての出場よりも、代打やユーティリティプレイヤーとしての役割が増えている。

二塁手を中心に三塁も守れるが、守備範囲の広さや肩の強さでは他の選手に劣る面もあり、守備力向上が求められる。ただし、堅実なプレーと経験を活かしたポジショニングの良さでカバーし、試合終盤の守備固めとしての起用も見られる。

最大の課題は、スタメン復帰を果たすための打撃力の向上だ。出場機会が限られる中で、代打としての確実性を高めることが重要となる。また、ユーティリティ性を活かし、チームの戦術に応じた柔軟なプレースタイルを磨くことで、阪神に欠かせない存在となるだろう。

2024年シーズンは、経験を活かしたリーダーシップと勝負強い打撃で、チームの浮沈を左右する存在となることが期待される。特に若手選手が増える中、ベテランとしての役割も担いながら、自身のプレーでチームを支えるシーズンとなるだろう。